Now Loading...

de.te.ri.o.ra.tion

MAGAZINE

日雇い作曲家の日記〜2021.04.01-04.08



4月1日
ニュース


スマホを触っていると五輪開会式案のゴタゴタの記事がいくつも飛び込んでくる。この国だけの話ではないと思うけど、どんな業界でも専門家じゃない人達が決定権を持っていることが多いようで、志の高いクリエイターは現場から離れて、最終的に名もなき日雇いが、言われた通りにそこそこのものを作ったりするのだろう。自分が関わることはないだろうけど、自虐と仕事にありつける感謝が入り交じる。


4月2日
MBP

仕事で使っているMac Book Proがどうも不穏な動きをするので、モデル一新の時期で悩んだのだけど、現行の物を購入したのが、今日届いた。注文したときは仕事が忙しかったのだけど、今はすっかり暇になってしまって、ちょっと後悔している。


4月3日

久しぶりにこの2人とお酒を飲んだ。この写真なんなんだろう。




4月4日
移行

届いたMac Book Proへの移行作業。今回は一から手動でやっていくことにする。すごく面倒くさい。暇でも面倒くさい。


4月5日
「メロディに罪はない」

SNSのタイムラインに「メロディに罪はない」という漫画が流れてきた。音楽が感情に響かなくなり、音の羅列としてしか聴けなくなってしまった女の子がバンドをやめてしまうというような話だった。うっかり音楽を仕事にしてしまって、やめるにやめられない者からすると、そういう状態になってしまってからの方が長い。実際、本当の飛び抜けた天才を除くと、長く職業作曲家をやっている人なんかは、やめるタイミングがないままに続けただけの人ばかりだと思う。才能がある人は頭もいいから、さっさと見切りつけて次の人生に行ってしまう。憧れる。


4月6日
お暇

暇なので今日は美術館と野球観戦へ。国立近代美術館「あやしい絵展」はとてもよかった。来館者には、絵を描いている人かな?と思わせる、若い人が多かった。北野恒富の「淀君」の手がすごく印象的で、近づいて写真を撮ってしまった。神宮球場はとにかく寒かった。日が上っているうちはビールを飲めたけど、沈んでからはひたすらカップ酒を熱燗で観戦。スワローズはカープ森下に完封負けを喫したけど、そこまで悪い試合ではなかった。





4月7日
休養日

娘は今日から新学期。息子は明日、入学式。軽くお祝いということで、お昼に寿司屋へ。昨日が活動的過ぎたので、それ以外はダラダラ寝たり、起きたりしていた。子供には、父のこういう姿ばかりが残っているらしい。羨ましいらしい。


4月8日
大人

息子の中学の入学式だった。コロナの影響で参加者は父母どちらか一人とのことだったので、僕は家で留守番をする。これから毎朝、電車を使って都心に通うらしい。勤め仕事をしたことない父親なので、もう子供の方が大人みたい。


前回までの日記


執筆者:橋本 竜樹 / ハシモト・タツキ

de.te.ri.o.ra.tion主宰、Deterio Liber発行人。

©de.te.ri.o.ra.tion