Now Loading...

de.te.ri.o.ra.tion

NEWS

2024年5月16日

曽根雅典『死者のテロワール』発売・推薦コメント公開

曽根雅典『死者のテロワール』発売いたしました。注文いただいた書店さまでのお取り扱いもスタートしております。(ショップリストは後日まとめてお知らせします)
よろしくお願いします。

また、本作品に下記の皆さまより推薦コメントをいただきました。
ぜひご覧ください。

※敬称略

優雅に円環をなす、食と人の記憶。
輪郭線がにじんでいく死を描きながら、
読後、舌の上に残るのは、
ガーネット色の鮮やかな生の欠片だ。
窪美澄(作家)


読みながら味わっていた。思い出してしまった。もう会うことが叶わない人と食べたケーキの一口目を、あの夜のパスタと、注いでくれた赤ワインのことを。
燃え殻(作家)


生と死、個人と社会、希望と絶望、過去と未来、そして現実と虚構。それらに境界線はなく、常に愛だけが存在している。完璧に世界を捉えたこの物語は、究極のラブレターでもある。映画化を想像したとき、監督は、ランティモスやソレンティーノが浮かんだが、やっぱり自分に撮らせてもらいたいと思った。
佐々木誠(映画監督)


ややこしくて愛らしいひとびとの淡々とした会話のやりとり、日常。文脈は平野かと思われたが、突如として現れる切り立った山のように、料理のシーンが描かれる。物語のひとびとが、急に色づいて躍動する。これは未来でなく濃い目にドリップされたニコラの“イマ”だ。
廣岡好和 (マルショウアリク店主)


「あなたが死んだらあなたの骨を食べるから」と真顔で言う女性と暮らしている。それを全く理解できなかった私が、少しぐらいなら彼女の骨を食べてもいいかなと思えた。料理だけじゃなくて文章でも他人の人生を変えちゃうなんて、曽根さんは本当に面倒臭い人だなあ。
爪切男(作家)


坂口安吾が言っていた。
良いものを書くには専業作家ではないほうがいい。
書きたいものを書く。
当たりまえだけれどなかなか難しい。
曽根雅典は書きたいことがある人だ。
それが心底羨ましい。
庄野雄治(14g/aalto coffee and the rooster 店主)


何を読み、聴き、見てきたか、言葉にはすべてがあらわれる。
読者は物語のみならず、それを育んだ作家という土壌の豊かさをも共に味わっている。
牟田都子(校正者)


二コラは私の理想がそのまま形になったようなカフェ。
そこには、いい本が並ぶ空間と粋な一皿があり、東京の街でカフェとして生きていくことについての静かな思索があります。
最高のカフェの店主が書いたカフェ小説、最高です!
川口葉子(文筆家、喫茶写真家)


nicolasに初めて訪れたのは6月。
「鮎とズッキーニのスパゲティーニ」と「いちじくとマスカルポーネのタルト」を注文した。
 “朱夏さん”お勧めの白ワインを口に流し込みながら、僕は季節を感じ、その料理が単なる食事以上のものであると実感した。
 料理というアートを通じて繋がる人々の群像劇。
飯田瑞規(cinema staff)


四季の味覚、熟成するワイン、災害や争い、人の記憶、そして短周期彗星の再来。さまざまな時間が伸縮し、重なり合うカフェを舞台に展開するペシミズムと、近過去への郷愁。
SNSをソーシャル・ネットワーク・サービスと略さず綴るあたり、同世代的な矜持を感じました。
堀部篤史(誠光社)


カウンターのこちらとむこう。見えている景色はどれだけ違って、どれほど同じだったんだろう。 少しだけはみ出してしまった者たちが、この本を片手に一緒に年を重ねていけることの嬉しさは、 お皿の上に、グラスの中に、僕らの骨に。
菅原敏 (詩人)


コメントを下さった皆さまありがとうございました。

©de.te.ri.o.ra.tion