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日雇い作曲家の日記〜2020.12.18-12.23
12月18日
若さ
若い頃の自分のことを思う。他人の言うことをよく聞けて、誰かに笑われても平気な人。そんな人だったら良かったのに。無理かな。でも自惚れていたお陰で才能がないことに気づかず、勘違いして続けたのはよかった。かもしれない。どうかな。
12月19日
老い
仕事が続いている。ちょっと前までは、絶え間なく仕事の曲を作り続けるのが当たり前だったけど、のんびりした日が続いたせいで、すこし立て込んだだけで慌ててしまう。そして浮かれてしまう。作業も楽しい。心は老人に近づきつつあるので、それもあって、なんでもかんでも素晴らしく思えるのかもしれない。自分は違う人間になりつつある気がする。そんなのは普通のことか。
12月20日
鶏肉のトマト煮込み
ペコロスが安かったので鶏肉のトマト煮込みを作る。簡単で良い。皿にペンネと一緒に盛ると、それだけで一食になる。洗い物が少なくて良い。
12月21日
冬至
今日は冬至なので、神社へ去年の正月の飾りの返納に行った帰りに柚子を買って帰る。
冬至とはいえ、寝室は陽がよく入るので温室のようにあたたかい。仕事があってありがたいなあと思いながら昼寝。日が落ちてから仕事を始める。
12月22日
親子喧嘩
身近な親子喧嘩を見ていて思った。今更気づくようなことではないけど、他人を敵にするのは簡単で、不安定な自分の気持ちを落ち着かせるには、実に手っ取り早い方法だな、と。喧嘩ができる関係性というのはいいもんだ。
12月23日
しっぽの短い子
近所のマンションの工事が終わって、久しぶりにしっぽの短い子に会えた。
前回までの日記
執筆者:橋本 竜樹 / ハシモト・タツキ
de.te.ri.o.ra.tion主宰、Deterio Liber発行人。