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日雇い作曲家の日記〜2020.12.24-12.30



12月24日
誕生日

今日は妻の誕生日。子どもたちにとってはクリスマスイブでもある。僕はひとりで家事をして、さらには精霊の代役まで引き受けるという、大変忙しい一日になる。夕方、バケットを買うついでにニコラに寄ってビールを一本飲んだ。それ以外はずっと立っていた気がする。


12月25日
2005年くらいの思い出

12月25日は花屋のアルバイトを思い出す。25日はクリスマス仕様だったディスプレイを正月仕様に変える日だった。特に記憶に残っているのは柳の枝の塗替えで、クリスマス飾り用に銀色に塗ってあったのを金色に塗り替えると、それだけで洋風から和風な雰囲気になり、再び正月飾りとして店頭に並ぶのが面白かった。あと紅白の餅花を貼り付けていく作業も民芸店の職人になったような気分で楽しかった。祇園の外れにある狭いお店の中は、場所柄欠かすことのない胡蝶蘭、ポインセチア、ツリー飾りと電飾、そしてカウンター裏では正月飾りと、祝祭で混沌としていた。


12月26日
ドフィノア

この時期になぜか仕事が立て込む。冬休みの宿題ではなくて、年内に聴きたいらしい。家事をしている時間がないので、残り物を寄せ集めて夕飯を済ませようとしたけど、やはり少し足りない。じゃがいもがあったのでドフィノアのようなものをつくる。スライスしたじゃがいもをバターでソテーして、牛乳を加えて煮立たせる。そしてオーブンで20分くらい加熱する。にんにくは入れ忘れた。




12月28日
忘年

仲の良いエンジニアの自宅で、お世話になった人達と数人ほどで集まり、軽くお疲れ様をした。その後、雑居ビルの2階にご挨拶に。変な年だったけど、なんとか終わりそうだ。


12月29日
仕事

例年通り、世間の仕事納めが近づくと、新規の仕事「冬休みの宿題」が入ってくる。このタイプの仕事はアーティストの方の副業というわけにもいかないだろうから、日雇い作曲家には有り難いことだ。と、最近になって、ようやく感謝できるようになった。


12月30日


今日から1月3日まで、息子は塾の正月特訓らしい。都会の子は大変だ。毎朝の弁当作りと送迎をするのは僕の仕事。この年末年始、うちには大晦日も正月も無いな。




前回までの日記


執筆者:橋本 竜樹 / ハシモト・タツキ

de.te.ri.o.ra.tion主宰、Deterio Liber発行人。

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