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MAGAZINE

Where Are You Going? 〜第五回 内藤彩の音楽紹介コラム〜


前回はnakayaanによる紹介コラムでした。第五回は内藤彩さんによるコラムです。


はじめまして。お世話になっているde.te.ri.o.ra.tion主催タツキさんとお話している時に、こちらの連載の事を聞き刺激になり、尊敬しているプンプンさん、ナカヤーンさんに続くのはとても恐縮ではありますが、慣れない文章を書きましたのでお付き合いいただけたら幸いです。

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「非西欧圏の音楽」に興味を持ち始めたのは最近のことです。近年、自然に耳にする事が多くなった音楽が「非西洋圏の音楽」で、インスパイアを受けて制作したもの、移住をしたアーティストの作品も多く、周りの人と話す時にも「非西欧圏の音楽」の話題になる事が、以前よりもとても多くなったと思います。なぜ気になるようになったかというより、自然にそこへ辿りついた感じです。

例えば、アメリカからイスラエルへと一時移住した70年代から活躍している奇才ジャズアーティスト、ローランド・P・ヤング。中近東系のモードジャズのような音階と、ドープなカリンバや民族系打楽器をフィーチャーしたディープでスピリチュアルな「Isophonic Boogie Woogie」はミニマル・ジャズの名盤です。


Roland P. Young / Crystal Motions


ブラジル音楽にて革新的なドラム/打楽器奏者とも言われているゼ・エドゥアルド・ナ・ザリオの実験的なアヴァン・ジャズロックの人気作品。カリンバ、ラオスのケーン、南インドのムリダンガムなどを自ら多重録音して制作しておりA面とB面では全然 違うアプローチになっているのですが、結構ぶっ飛んでる….その前衛的な音作りに圧巻されます。兄弟であるレロ・ナザリオも電子音響で参加しており、彼のソロ作品も良いです。


Zé Eduardo Nazario / Poema Da Gota Serena


金属棒を弾いて演奏する(元々はアフリカ南東部のマラウイ・モザンビークの一部で使用されてきた)オルゴールの起源ともなった、伝統的な楽器「カリンバ」の音色がとても好きで、これらを初めに聞いた時は、なんて耳馴染みの良い音色、好きな雰囲気、作品だという印象でした。 今となってはアンビエントや実験音楽でカリンバの音色は珍しいものではなくなりましたが、実はこの楽器を一般的に広めたのはアース・ウィンドアンドファイヤと言われており、バンド結成当初からリーダーのモーリス・ホワイトはカリンバを愛用しており、使用していたそうです。聴き返してみるとカリンバを使用している楽曲がとても多かったです。






また最近はシタールとまた少し違う、比較的に新しいインドのエスラジやユセフ・ラティーフの作品で知ったエジプトのアルグールという楽器にも注目しています。







最後に、鶏肉とベトナム風なますのせを作ってみました。 にんじんと大根のなますを(ナンプラー、レモン汁、グラニュー糖、赤唐辛子、パクチー)で、ベトナム風の味付けにしてみました。そのまま食べると結構酸っぱいのですが、サラダ油を使わず油が少し多めな鶏肉をそのままとカリっと焼き、上にのせて一緒に食べると味がちょうどよく、お酒が進み美味しかったです。


執筆者:内藤彩(ナイトウ アヤ)

大学在学中に演奏活動を始める。現在はTHE RATEL、Suidobashi Chamber Ensemble、菅原慎一BANDのメンバーとして活動する他、各方面でのサポート、ソロ活動をおこなっている。

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